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霊送り

アイヌの世界では、太陽・月・山・川・火・水・草木・動物・自然現象・人間の作った道具など、すべてのものに霊が宿り、何らかの使命を持って天から舞い降りた神の化身としてとらえているそうです。

特に人間の生活に欠かせない動植物や道具は、その役割(食糧・衣服・道具として)を終えた時に、人間の世界に訪れてくれた感謝と再来を願う送りという儀礼によって、神の国にその魂を送り返すことになっているそうです。

送りの儀礼で代表的なのが、クマの霊送りであるイオマンテです。アイヌの人たちにとってクマは、肉や毛皮を背負って人間の世界に遊びに来る山の神の化身であると考えられています。クマの霊送りには二通りあり、一つは山でクマを捕ったときにその場で行うものと、もう一つは親グマを射止めた際に子グマを村に連れ帰り、しばらく飼育した後行うものです。

アイヌの人たちの歳時記が描かれたパネル
この写真は子グマを飼育した後の霊送りを描いたものです。クマを弓矢や鉄砲で射って解体し、クマの肉体から魂を離して家の上座に安置します。そして化粧や首飾りで飾り、お酒やごちそうを並べてもてなします。そして村の人たちが歌や踊りで饗宴をくり広げ、神の旅立ちを祝います。
その後祭壇にクマの頭部を飾り、丹念に彫刻された花矢(へぺライ)や木幣(イナウ)、食料や酒などの土産品をたくさん持たせて神の国に旅立たせます。

イナウ(左上)やイクパスイ(捧酒箸右上は人間と神との仲介役を担い、祈りには欠かせない儀礼用具です。

イナウはその儀礼によって決められた木を削って作られ、その形は儀礼や祀る神によって異なります。イクパスイは先端がくちばしのような形に削られた細長いへら状のもので、表面にはアイヌの伝統模様が彫刻されます。

儀礼の際には、漆椀(トゥキ)に満たした酒をイクパスイの先端につけ、それをイナウに触れるようにして神に祈りを捧げます。そうすると人間の祈りはイクパスイに伝わり、イクパスイはイナウに伝え、イナウは人間の祈りと供物を伴って神の国に向かうそうです。イクパスイやイナウは人間の言葉の足りない部分を補い、神に感謝や願いを伝えてくれる伝達者なのだそうです。

へぺライ(上)はイオマンテで用いられる儀礼用の矢で、木を円錐形に削り、すすや墨を塗って彫刻を施して作ります。実際にクマを仕留める前に子供達がこの矢をクマに放ったり、クライマックスでは東の空に向け矢を放ち、神の国に帰るクマを導きその道筋を祓い清めます。イナウ・イクパスイ・へぺライともに神への最高の贈り物となります。

動物神の中で最高の位にあるシマフクロウ。その大きな眼で魔物(厄災)が入ってこないように昼夜人間の村を見守っている村の神様です。

シマフクロウにも霊送りを行っていたそうで、一番偉い神であるゆえに手順や態度が非常に厳格に行われていたそうです。

                                        
〇霊送りの説明で引用・参考にしました。
 
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